niouzo konryu

仁王像建立

仁王像建立 秋田 梅林寺

2021年8月 梅林寺様へ新たな仁王像を建立

構想開始から3年、制作期間は約2年にわたる仏身約2.5メートルにわたる仁王像がどのように製作されてきたか完成までの過程をお話します。

■仏像建立までの過程

1st 仏像デザインの検討

まず仁王像の彫刻に取り掛かる前に、仏像のイメージ造りからプロジェクトははじまりました。全国の仁王像の写真や資料を集め、梅林寺様の山門に合う仁王像のデザインも模索しました。デザインを起こし、実物大に印刷をしたものを山門にあててみながら、山門と仏像の調和を意識しながらデザインの検討が進められました。

2nd 彫刻

デザイン決定後に進められたのは仁王像スケールモデル造り。実物を彫る前にスケールモデルを作成することで、彫り進める量を精緻に定義することができます。彫るものが大きければ大きいほど全体のバランスをとることは難しく、彫りなおしがきかない木彫だからこそ、どこまで彫り進めてよいのか刃物をいれる仏師の力量が求められます。

そのため、巨大な仏像をつくる際にはスケールモデルの作成が重要となるのです。一般的にはクレイモデル(粘土)を用いることが多いのですが、今回は寄木造りの剥ぎ方も計算するため楠で製作しました。

3rd 木取

材料の木取はただ木をきるだけの作業ではありません。木の節がでないようにするのはもちろんですが、また仏師が彫り進めやすいように水平と垂直を取っていきます。

4th 彫刻

ここまできてようやく彫刻に移っていきます。スケールモデルを使って掘る深さを確認しながら掘り進めていきます。内部から割れがはいることがないように所々にうち繰りをいれていきます。今後100年200年と山門を守り続けてもらうためにも、目には見えないところまで手を凝らします。

■梅林寺 ご住職より

 コロナで社会の不安が高まるこの時期に、仁王像が新たに建立されることは意味のあること

■仏像の詳細
制作期間:2018年12月~2021年8月
素材: 国産楠(仏身)
様式: 寄木造り
全長:2・5メートル

■場所

梅林寺
住所:秋田県能代市二ツ井町上山崎38-40

メディア掲載
秋田放送  9月9日 LIVE NEWS秋田
北羽新報  9月10日
秋田魁新報  9月13日

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